2000横浜フランス
スケジュール
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チラシ
 
横浜フランス映画祭
東京国際映画祭
写真缶





舞台挨拶をする「アルフレッド・ルプティへのオマージュ」の監督のジャン・ルスロ(左)、「妥協」の監督のセバスチャン・ソール、「アクシデント」のプロデューサーのアカダ・ベルマン(右)。
 映画祭もついに最終日となりました。今日は朝一から四回見る予定。まずは最初の短編映画特集を見に、会場へ向かいます。予定通り(?)朝一はすいていました。今日は当サイトと相互リンクしてくださっている夢珠さんと連日こちらに足を運んで感想を書いてくださっているみち世さんと合流。しかし見る作品が重なるのは最初と最後だけの予定でした。時間になりゲスト登場。今回のゲストは「アルフレッド・ルプティへのオマージュ」の監督のジャン・ルスロ、「アクシデント」のプロデューサーのアカダ・ベルマン、「妥協」の監督のセバスチャン・ソールでした。簡単な挨拶の後、上映開始。「アルフレッド・ルプティへのオマージュ」は、映画撮影現場でパシリとして働くルプティの仕事ぶりを彼にかかわった人たちにインタビューしながら彼の素晴らしさをたたえていくという内容でした。ロマン・ポランスキーなどの映画人が出演していました。「アクシデント」は、保険会社によせられた手紙を元に、自分が事故を起こしたときの状況を人々が語るという内容でした。
「アルフレッド・ルプティへのオマージュ」の監督のジャン・ルスロ(上)、「妥協」の監督のセバスチャン・ソー、「アクシデント」のプロデューサーのアカダ・ベルマン(下)のサイン。
「風の過ち」は、マルチェロ・マストロヤンニに娘キアラ・マストロヤンニの主演作で、麻薬中毒の女性がその子供から慰められるという白黒の作品でした。「屈辱的な条件」は、会社の面接に来た男性が面接官にあしらわれるも、実は彼は社長の息子で逆に面接官を審査し始めるという内容でした。「父-息子」はギヨーム・カネの主演作で、父親からの愛情を受けて育った男性がその父親が病気になったときになんとか親孝行したいと思い、驚くべき手段をとるという内容でした。「井戸」は白黒のアニメーションで、井戸深くに住む生物が泡に乗って井戸の世界を旅するという内容でした。「妥協」はヴァンサン・カッセル、モニカ・ベルッチ出演作品で、「妥協」という題名の作品を作ろうとする監督が予算の都合からプロデューサーに作品に対していろいろと注文を付けられるという内容でした。質疑応答になり、「アルフレッド〜」の監督ジャン・ルスロにこの作品の発想は?という質問があり、自分自身パシリをしていて、野望は持っていないが本当に映画が好きだという情熱を持って仕事をしている人を描きたかったと話していました。また私が「妥協」のセバスチャン・ソールに、この作品を作ることで何を学んだか?と尋ねたところ、映画はお金の制約があることが特徴的で、そのことはこの作品を作るきっかけにもなったと答えてくれました。サイン会では三人からサインをもらうことが出来ました。

サイン会での監督のソルヴェーグ・アンスパック(左)、主演女優のカリン・ヴィアール、主演男優のローラン・リュカ(右)。

 この映画祭は一つの回を見たらその次の回を抜かしてもう一つ次の回を見るようにしているのですが、今回に限っては連続してみることに。サイン会の後すぐに入口に行くと、もう開場は始まっていました。しかしこのとき、すでに次の回のために列を作っている人が。これから三時間くらい待つことになるのに…?!と私も驚くと共に、今日はかなり混むかも…とちょっと気になりました。ところで次の回は「勇気を出して!」。
プロデューサーのパトリック・ソベルマン(左)と同伴の女性。にしても彼女は写真に写るのは嫌だったのでしょうか…。すいません。
主演のカリン・ヴィアールがセザール賞の主演女優賞をとった作品です。この回は11時半上映開始予定だったのですが、11時半開場に。この時点で三十分ほどの遅れが出ています。この先の進行がかなり心配です…。今回のゲストは監督のソルヴェーグ・アンスパック、主演女優のカリン・ヴィアール、主演男優のローラン・リュカ、プロデューサーのパトリック・ソベルマンでした。
監督のソルヴェーグ・アンスパック(上)、主演女優のカリン・ヴィアール(上から二番目)、主演男優のローラン・リュカ、プロデューサーのパトリック・ソベルマン(下)のサイン。
監督はアイスランド出身で、アイスランド語で挨拶しますといい、何かコメントしたのですが観客はもちろん通訳も何を言っているのかわからず、結局彼女の挨拶は永遠の謎となりました(笑)。そして上映開始。出産をひかえた女性エマ(カリン・ヴィアール)がガンにかかり、出産と回復に向けて、夫のシモン(ローラン・リュカ)と共に懸命に努力するという話でした。治療のために中絶を勧められるのですが、生かすこと、そして生きることに対する真摯な態度は感動的でした。質疑応答になりました。この作品の監督はドキュメンタリーを撮っていた人だそうなので、ドキュメンタリーを作ったことはこの作品にどういかされているのか?と尋ねたところ、ドキュメンタリーを撮ることは非常に映画の勉強になった、今回はフィクションで演出が大変だったが、まず俳優の全てを愛することにした、ドキュメンタリーにはフィクションの部分があると思うが、フィクションにもドキュメンタリーの部分があると思う、と答えてくれました。またローラン・リュカにこの役について質問があり、今回の役は一歩下がった役だったが、現場でもそうで、そのことはとても楽しかったと話していました。またカリン・ヴィアールには役作りについて質問があり、私はどこか欠点がある女性を演じるが好きだが、今回のエマは共感を得やすいタイプなので、それを通じで表現できることがたくさんある思ったと話していました。サイン会では四人からサインをもらうことができました。カリン・ヴィアールにセザール賞受賞おめでとうございます、髪の毛は本当に切ったのですか(映画の中で丸坊主にするというシーンがありました)、と尋ねたところ、ありがとうございます、あれは本当に切りました、一回しか撮れないので失敗できませんでしたと話してくれました。

 サイン会が終わって入口の方を見てみると、もうすでに列が出来ています!!しかも一人や二人ではなく三十人くらい並んでいるでしょうか??この列も三時間くらい待つ列ですよ?!とりあえず私は食事を買いに行き、戻ってみると列は倍以上に増えていました。あちゃ〜。このときすでに一時間くらいの遅れが出ている模様。
舞台挨拶をする監督のセドリック・クラピッシュ(左)、脚本家のアレクシ・ガルモ(左から2番目)、出演男優のヴァンサン・エルバス、プロデューサーの二人(右)。
セドリック・クラピッシュ(上)、アレクシ・ガルモ、ヴァンサン・エルバス(下)のサイン。

はてさて、最後の回はいつになったら終わることやら…。次の回は「パリの確率」。今回の作品群の中では唯一SF作品でした。ゲストは監督のセドリック・クラピッシュ、脚本家のアレクシ・ガルモ、出演男優のヴァンサン・エルバス、そしてプロデューサーでした。簡単な挨拶の後、上映開始。1999年の大晦日の夜にフィリップ(ヴァンサン・エルバス)の家でのパーティーに呼ばれた男性アチュール(ロマン・デュリス)。彼の恋人qqqは今夜こそ彼との子供をもうけようと意気込んでいます。これに驚くアチュール。そんな中、彼はトイレの天井から砂が落ちてきていることに気付きます。天井裏に上ってみると、なんとそこは砂漠の町。とまどうアチュールに、老人アコ(ジャン=ポール・ベルモンド)が話し掛けてきます。なんと彼はあなたの息子だと言い出すのでした…。軽快な音楽を用いてテンポよく作り上げたコメディタッチの作品で、砂漠の町並みはまるでスター・ウォーズの砂漠の町のようで、とても印象的でした。質疑応答では、色使いについて質問があり、現代の世界は暗い色、未来の世界は明るい色というようにわけたと監督は答えていました。ヴァンサン・エルバスはとても楽しそうに演じていたので、そのことを尋ねてみたところ、ぜんぜん楽しくなかった(笑)、クラピッシュと組むのだから良い仕事をしようと集中していたと答えてくれました。またこの作品では未来の描き方が現代と比べて退化しているとの意見について、監督は発達するだけが未来像ではない、逆に退化している場合だってあるかもしれないと思い、そう描いたと話していました。。サイン会に行くとすでに長い列が。いままでで一番長いのでは?!と思うほど長い列で、自分の番が来るまで三十分くらいかかりました。監督、脚本家、そしてヴァンサン・エルバスからサインをもらうことができました。








舞台に続々ゲストが登場するクロージングセレモニー。左から、ゲストの紹介をするジャン=ジャック・ベネックス、「フレンド」のルー・ドワイヨンとロビンソン・ステヴナン、「フィデリテ」のアンジェイ・ズラウスキとゲスト。
「趣味の問題」のベルナール・ラップとジャン=ピエール・ロリとカトリーヌ・デュサール、「他人の味」のアニエス・ジャウイとゲスト。
「愉快なフェリックス」のオリヴィエ・デュカステルとジャック・マルティノーとサミ・ブアジラとピエール=ル・ラジョとゲスト。「女がいちばん憧れる職業」のジェラール・ジュニョ。
「ふたりの教師」のアレクサンドル・ジャルダン。「とびだした女」のクリスフ・ブランとセルジュ・リアブキンとゲスト。
「家族の再会」のクロード・ムーリエラスとナターシャ・レニエとゲスト。「おせっかいな友人」のローラン・リュカとソフィー・ギルマンとドミニク・モル。
「サルサ!」のヴァンサン・ルクールとゲスト二人。「愛しのシビル」のアンヌ・ヴィラセックとコリーヌ・デボニエールとジョナサン・ザッカイ。
「パリの確率」のセドリック・クラピッシュとアレクシ・ガルモとヴァンサン・エルバス。「サン=ピエールの未亡人」のパトリス・ルコントとゲスト。
「ブッシュ・ド・ノエル」のダニエル・トンプソンとザヒーヌ・アゼマとシャルロット・ゲンスブール。
せいぞろいのフランス代表団。これだけのフランス映画人が集まるとは!!


 すぐに下に降りるともうすでにすごい列が!!おいおい〜…という感じなのですが、仕方ありません。こんなことなら指定席を取っておけば良かったなぁとちょっと後悔。しかも時間が一時間半ほど遅れている様子。最後の回の上映開始予定時刻は午後8時だったのですが、どうやら上映開始は午後9時半くらいになりそう。この回はクロージングセレモニーもあり、映画「サン=ピエールの未亡人」の時間や質疑応答の時間も考えると、終了は12時を過ぎるのでは…という感じです。最後までいるのなら終電はあきらめるしかなさそうです。と、ここで電話が。前述の夢珠さんが、前の方に並んでいるので席を取っておいてくれるというのです!!わーい、夢珠さん、みち世さん、本当にありがとうございます!!
舞台挨拶をするパトリス・ルコント。
さて、予定より約2時間遅れで午後9時半頃開場。まずはクロージングセレモニーということで団長のジャン=ジャック・ベネックスの紹介により、赤絨毯の引かれている壇上にゲストが続々登場します。サインをくれたゲストもいれば、ここで初めて見るゲストも。前回の映画祭よりもゲストの数はすこし少ないような気がしましたが、それでも登場するだけで会場がわくゲストも多数いました。これだけの人数が一同に会するということは本当に滅多に無いことなのではないでしょうか。それだけこの横浜フランス映画祭が重要に考えられているということを示しているのだと思いました。盛大な拍手の後、ゲストは退場。そしてルコントが用意してきた日本語の原稿で挨拶。日本を愛していますとのメッセージに会場がわきます。そして上映開始。舞台は19世紀半ばのフランス領サンピエール島。酒によって人を殺してしまったニール(エミール・クストリッツァ)に死刑判決が下ります。当時死刑といえばギロチン。しかし島にはギロチンも死刑執行人もいません。そこで島の政治家はパリにギロチンと死刑執行人を送るよう依頼します。ニールの管理をするのは島の軍隊の隊長ジャック(ダニエル・オートゥイユ)。マダム・ラと呼ばれる彼の妻(ジュリエット・ビノシュ)は、ニールの世話をして彼は本当にいい人であることを島の人に見せます。ニールの活躍もあり、島では彼の人気は急上昇。ついには島の未亡人ジャン=マリーと結婚までします。この事態を気に入らないのが島の政治家。面子を保つためにもなんとか彼を処刑しなればなりません。また軍隊長のジャックは政治家と馬が全く合わないのですが、彼は妻を愛するがゆえに彼女を信頼し、政治家が気に入らない彼女の行動にも賛成し、政治家との溝は更に深まっていきます。そんな中、ついに島にギロチンがやってくるのでした…。この作品をどう見るかは人によって違うと思いますが、私はルコントが他の作品でも描いている究極の愛ということがテーマになっていると思いました。妻を愛し、信頼するがゆえに、ついに彼に破滅が訪れます。それでも彼は妻を愛することをやめない…。そんな彼の愛は果たして何だったのでしょうか。さて、質疑応答の時間になったのですが、ここでルコントの提案がありました。もうすごい遅い時間(このとき12時ちょうどくらいでした)なので、ここでどうしてもしなければならい質問がなければすぐにサイン会に移りましょう、どうしても質問がある人は今から三つ数えるまでに手を挙げてください、一、二、三!!結局誰も手を挙げず、質疑応答は終了(笑)。でもこのルコントの提案のおかげで、このときまだ12時ちょっと過ぎ。ルコントのサインは先日もらっていたので、今日のサイン会はいいやと思っていた私は、会場から一目散に駅に向かいました。結局終電には乗れなかったのですが、家の近くまで電車で行くことが出来ました。きっとルコントはサイン会で質問に答えていたのではないでしょうか??結果的にルコントのおかげで早く帰って来れました。

 こうして映画祭は幕を閉じました。今年は進行の遅れが目立った年でしたが、それでも有名監督、有名俳優が多数来日し、また上映作品もフランスの旬で一流の作品ばかりだったのでとても楽しめました。個人的には今日見た「勇気を出して!」が一番良かったですね。劇場公開は全くの未定のようですが、是非劇場でも公開してほしいですね。今回の映画祭を振り返ってみると、まず第一にこの映画祭にまた帰って来れたことが非常にうれしかったです。そして今回は体力的には結構つらいときもありましたが、ひとつひとつの回に本当に満足のいくまで参加することが出来ました。また質疑応答の際にはたくさんの質問をすることが出来、またゲストと話す機会があったときにもいろいろと話を聞くことが出来ました。映画人からの直接の話はこれからの映画生活において大きく役に立つことと思います。ところで、このレポートを読んでいただければわかると思うのですが、私としては本当に充実した日々を過ごすことが出来ました。映画ファンの私にとってはこの四日間は本当に楽しいものでした。ところで私はこの映画祭の関係者でもなんでもありません。ただの観客です。その観客がこれだけ充実した四日間が過ごせるのです。ということはあなたもこの映画祭に来れば、私以上に楽しめる可能性があるのです。映画祭は見に行くというよりか参加するところだと思います。来れる機会がある方は、是非この映画祭に参加してみてください。きっとその次の年から、また参加したくなると思いますよ!!そんなわけでまたまた映画缶は回るのでした。



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